6.糸島いろいろ巡り
2005/4/9
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サイクリングが実に気持ちいい季節になってきた。家から往復できるコースとしてよく行く糸島方面だが、今回はサイクリングを兼ねつつ知人を訪ねてまわってみた。 あまりにも朝から最高に気候が良いので、予定より早く現地まで行き、ゆっくりと糸島の里山を散策してみた。新緑が芽吹く野山の美しさを感じつつも、どうしても水辺に目が行ってしまうのは習性だから仕方がない。池のほとりに腰をすえて双眼鏡で岸を見渡すと、随所でカメが気持ち良さそうに甲羅干しをしている。こっちもボケ〜っと身動きせずに日向ぼっこしていたら、数メートル先の岸にクサガメが上がってきた。全く無警戒である。これぞ自然同化の極意なりとのぼせていたが、写真撮ろうとカメラを構えたとたんに、身を翻して素早く水の中に逃げてしまった。 |
| 10時になったので、S藤さんとの待ち合わせ場所に向かう。S藤さんとの出会いは今から4年ぐらい前になるだろうか。以来、この方を通じていろんな人と交流をすることができた。人柄の良さそうな風貌に比例して、実に顔が広いのである S藤さんと合流して最初に訪れたのは毘沙門山の一角にある「今津芸術センター」。主催のS田さんは、以前にS藤さんに紹介してもらっていたが、遊びに伺ったのは初めてである。絵画から木工作品など幅広い作品の数々を拝見するにつけ、その多彩ぶりには驚かされた。 小高いこの場所からは博多湾の西側が一望できる。こんな眺めの良い自然に囲まれたこの場所をS田さんは独り占めすることなく、ライブなどいろんなイベントを開催している。このまま一日のんびりしててもいいような、リラックス気分に酔いしれてしまった。 「今津芸術センター」 |
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S田さんも一緒に今度は可也山の麓の押し花館「四季」を訪問することに。私は自転車なので二人には車で先に行ってもらったのだが、途中魚が沢山いる小川を見つけて、ついつい道草を食ってしまった。 押し花館「四季」は土曜日だけオープンしているギャラリー。オーナーのMさんが手がける、自生する四季折々の草花で作られたという作品は、一見すると絵画と見紛うほどで、繊細でありながらとても生き生きとしている。私にとって押し花と言えば、子供の頃に朝顔の花をたった一度だけ教科書に挟んで作ったことだけだ。すっかり忘れた頃に偶然本からヒラリと落ちてきたそれは、まるでミイラのような物であった。そんな物とMさんの作品とは比較にならないが、作り手の思い入れと感性で作品には命が吹き込まれるのだなぁとしみじみ感嘆してしまうのであった。 「押し花館”四季”」 |
| 押し花館「四季」に飾られてあった陶芸の一輪挿し。これこそS藤さんの作品の一つである。 S藤さんとの出会い。それは冬のある日、いつものように網を持って海岸を散策していた私に、声をかけていただいたのが初めであった。大らかで屈託のないその人柄に意気投合し、しばし一緒に歩きながらすっかり話しに花が咲いてしまった。そして自宅にお邪魔することになり、会社を定年後作り続けてきたという陶芸やトンボ玉などの作品や工房を拝見させてもらった。すぐに感化された単純な私は、やる気満々で陶芸を習うことに決めた。しかし結局途中で飽きてしまった挙句、マグカップ一個に2年半もかかった。一つの作品が完成するまでの期間としては、S藤さんの指導を受けた人の中で最長だそうだ。今後も恐らくこの記録は破られることはないだろう。 ちなみに最短記録保持者は「四季」のMさんだという。類まれなる記録という意味では、私もMさんと肩を並べることができて光栄である。 |
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そうこうしているうちに、昼飯の時間をとうに過ぎていた。腹ごしらえに立ち寄ったのは志摩町桜井にあるラスティックバーン。店の外観は普通の民家という感じだが、店内はオーナーのマコさんのセンスの良さが感じられてとても洒落ている。聞くところによると、ハーブティーがとても美味しいそうだが、私はそういうの飲んでも違いがわからないから頼んだことがない。とにかく美味しいらしい。 その代わりにお薦めするのは”いつでもOK朝ごはん”だ。あつあつのご飯に生卵と味噌汁。そして焼き魚。伝統的な日本の朝食メニューだが、それを真昼間に食べることができるというのは、とても斬新な気がする。卵がすんごくうまい。確かパンがついた洋風もあったような。 「ラスティックバーン」 福岡県糸島郡志摩町桜井5618 TEL 092-331-7755 |
| ラスティックバーンで皆とお別れして、知人の宙さんの作った池を拝見しに行く。私も以前仲間と池もどきを作ったが、穴を掘るだけでも結構大変だった。それをせっせと一人で作ったということだけでなく、池の周囲の部分などの、基礎部分がとてもしっかりと丁寧に作られていてびっくりした。水草のかげでメダカが泳ぐ風情は、日本の水辺の象徴的な風情をかもし出している。うーん素晴らしい出来栄えでだ。天晴れ。 | ![]() |
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夕暮れの帰り道。自転車での移動途中で、小さな側溝に一瞬目を向けた時に、自然に発生したものとは思えない水の動きを察知した。自転車を停めて覗き込むと、クサガメがのそのそ歩いていた。こういう生き物を見つける勘は、自分でもなかなか鋭くなってきたと感じることがある。 暖かくなって水辺の生き物も活発になってきたようだ。このクサガメは本格的な水辺シーズン到来を告げる使者に違いない。それにしてもカメには縁がある昨今である。 |