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アカウミガメ レスキュー作戦


2005年01月16日



今年最初の海岸散歩

強風に鳥達も吹き飛ばされそうでした
冬の海岸は色々な物が漂着するので、何か宝物はないかと探しながら歩くのは楽しいものである。時にはソデイカという巨大なイカが打ち上がることもあるので、年末には知り合い達と探しに行った。結局その時は見つからなかった。自然を相手にするからにはそういう時が多々あるのもいたしかたない。それに懲りずに何度も通い歩くと、面白い物が見つかることもあるのだ。だから私は今日も元気に朝5時に起床した。そして電車に揺られて西鉄宮地獄線の終点である津屋崎駅に降り立つのだった。



半端な寒さじゃないっす

寂しくブンブクを一つだけみつけた
日の出前の真っ暗な海岸に立つと、凍りつくような強風が顔面を叩く。「目が痛い痛い!」降りだしたのは硬い粒状のミゾレだった。やっぱ今日は失敗だったかも。いくらなんでもこんな日に海に来ることはなかったかな・・・
せっかく早起きしたからには今さらきびすを返すこともできん。気合を込めて極寒の砂浜を歩いた。体が温まるまでは早歩きをするが、やわらかい砂浜の上はとても進みずらい。




寒さもつらいけど

矢印の場所から海岸を歩いてきましたが・・・
しかし何よりもつらいのは、意外にも漂着物が少ないことだ。したがって途中立ち止まることなく、ひたすら歩き続けることになる。確かに寒さも感じられなくなるほどの運動にはなるのだが、それだけじゃさすがに面白くない。



アカウミガメ発見

死んでいると思ったのだが生きてました
今日もこれといった収穫のない一日になりそうな気がしていたら、波打ち際ぎりぎりのところに転がっているものを見つけた。それはアカウミガメの子供だった。100%死んでいると思っていたら、なんとわずかに動くじゃないか。これには驚いた。
このまま海に放流しても死ぬだろう。どこかに連絡しようと携帯電話を取り出すと、やばい!電池残量がわずかだ。そういや昨日から切れかかっていたが、飲んで帰宅し充電を忘れていたのだ。
早朝で申し訳ないのだが、電池切れの恐怖におびえながら方々に連絡を取る。そして恋の浦ウミガメの会の方より電話がかかってくる手はずになった。今電池切れたら本当に困る。冷や汗をかきながら通りに出ると200m程のところにコンビニがあるではないか。アカウミガメをジャンパーの下で温めつつ、コンビニまでまたまた早歩き。なんとか無事に充電パックをゲットできた。



水産高校に到着

息をふきかえしたように泳ぎ始めた子ガメ
ほどなくして、ウミガメの会の会長とHさんに来ていただいた。お二人のはからいで県立水産高校にて一時保護をしてもらうことになった。朝早くから実に手際の良い連携であった。これで一先ず安心だ。
水産高校では以前から保護されたウミガメの飼育や孵化を行っている。現在も11月に津屋崎沖の定置網にかかったアオウミガメを保護している。とりあえずこのアオウミガメ水槽に洗面器を浮かべて、アカウミガメの子供を入れてみた。ゆっくりとだが泳ぎ始めた。
海岸では気付かなかったが甲羅に深くはないが傷がある。甲羅の他の部分には藻が生えているので、新しい傷に違いない。恐らく鳥につつかれたのであろう。あと数分発見が遅れていたら相当な傷を受けていたかもしれない。本当にこのウミガメはラッキーなヤツだ。

 泳ぎだした直後のカメの動画(MPEG1 : 1.8MB)



いつかは大海原へ

元気になって竜宮城に連れてゆくのだぞ
近々福間町と津屋崎町が合併して「福津市」が誕生する。おりしも今日は合併に伴う閉町の式典が開催される日ということだ。その日に町のシンボルであるウミガメが保護されたことは、関係者をはじめ地元の人たちにとって何よりの吉報であったようだ。(同日に巨大なマンボウも打ち上がっていたらしい。)

とりあえず元気を取り戻したカメであるが、今後餌を食べる状態になるまで安心はできない。せっかくともった命の灯火。ずっと未来まで輝き続けてもらいたいものだ。

放流して幾年も過ぎたある暑い日、一匹のカメが産卵のために恋の浦の浜に上陸した。そのカメの甲羅を見ると、あの時と同じ形の傷がしっかり残っていた。感動の再会!なんてのが私の夢である。助けたカメの性別はわからないけど。


 元気に泳ぐカメの動画(MPEG1 : 2.7MB)