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福島町 土谷棚田火祭り


2005年05月07日



芸術的な田んぼ

上から見下ろすと青空を映した棚田がずっと続いていた
平地の少ない土地において、何とか米を作れないだろうか。山あいに住む農家の人たちの創意工夫・知恵と努力の結晶は、芸術の域にも達するであろう「棚田」という農法を完成させた。見た目の美しさもさることながら、傾斜地に大きさや形の異なる田んぼに均等に水を循環させる技術はすごい。湛えた水の重量も結構なものと思われる。それを支える石垣にも土木建築の技が練りこまれているのだろう。
しかし日本中で棚田もどんどん減りつつあるという。それはそうだろう。何しろ田植え機などの機械の導入ができないので、効率が悪くとも人手に頼らざるを得ない。そうした背景の中で、文化遺産的な価値のある棚田の利用手段の一つとして、今回の火祭りというイベントはとても面白い試みだと思う。



水辺仲間と長崎県は福島町へと向かう。途中私の方向音痴が炸裂し、グルングルンと同じ道を何度も徘徊しつつようやく到着した。係員の誘導で港の臨時駐車場に車を停める。ここから土谷棚田まではバスで送迎してもらえる。
違う方向から見ると鏡のように光を反射して輝いていた



バスから降りてビックリ。三脚にすえられたカメラがビッシリと並んでいたのだ。皆良い写真を撮ろうと必死である。こちとら気楽なもんで、高級カメラの間から手を伸ばして、デジカメでパチパチ撮りまくる。ビール片手にあちらこちらに歩き回って、いろんな角度から垣間見られる違った姿の棚田を楽しんだ。
年に一度のシャッターチャンスを狙うスナイパー達



いよいよ日が沈もうとしている。棚田が淡い紅色に染まるこの瞬間が一番綺麗だと思う。
ほぼ二色に染め分けられた棚田は最高に美しい



日没と同時にカウントダウンが始まる。「3・2・1 点火−−っ!!」。号令と共に一斉に棚田に設置されたトーチに火が灯されてゆく。
ワラワラと同時多発的に火付け人現わる



トーチの数は1600本もあるそうだが、非常に手際がよくて、あっという間に全て点火が完了した。うっすらとした夕暮れのとばりの中、田んぼの水面に輝きを映しながら揺れる炎は、まるでホタルの群れのようだ。




日が落ちると炎の輝きはさらに増してゆく。するとそこに昼間とは全く違う、幻想的な異空間が広がっていた。静けさと光の調和が織り成す棚田の艶やかな7変化にすっかり魅了された一日でありました。