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平戸ブルー


2006年4月15・16日



春先の天気は目まぐるしく変わる。ふむふむさんとお仲間達で平戸へ行くその日は、朝からザーザー雨が降りまくった。数日前はすごく天気が良かったのだが。
ふむふむさんのキャンピングカーに乗り込んで、雨のカーテンの中を突き進む。幸いにも平戸大橋を渡る頃には雨はやんでしまった。
さらに南へ下り、数週間前に現地偵察に行ったふむふむさんのお薦めポイントに到着。その海の色は空が灰色の雲に覆われているにもかかわらず、沖縄を彷彿させるような青さだった。でかしたふむふむさん。





穏やかな青い海を見ていると、思わず飛び込んでしまいそうな気分になるが、寒さに負けて今回はスノーケリングは断念した。しかしサーファーでもあるふむふむさんは、別にこの程度の寒さ問題はないと言う。分厚いウェットスーツに身を包むと、静かに海中に身を沈めてゆく。

私はウェーダーを履いて、膝上程度の浅瀬や磯のタイドプールで生き物探し。海藻が生い茂っているので、その中を網でゴソゴソ探ると簡単に小さな生き物が捕獲できた。






少し寒くなってきなと思ったら鼻水がズルッ。そんな私と対照的に元気なふむふむさん。波打ち際から「網貸してくださ〜い」と言うのでポイと投げ渡すと、足ヒレで水しぶきを上げながら潜水してゆく。すごいなと感心していたら水面に顔出して「でっかいチヌがいますよー!」と叫んでの報告。彼にカッパの称号を譲ってもいいと思った。






北からの風がだんだん強くなってきたので、早めに磯遊びを切り上げる。まだ明るいが、のんびりとビールを飲みながらバーベキューを開始。シンプルな塩コショウの味付けがすごく美味くて、ビール・日本酒がどんどんすすむ。このままでは早々に酔いつぶれてしまうのではと思ったが、その勢いをピタっと止める物が出現した。肉汁したたるブリのカマを一口食べた瞬間から、完全に喰いモードにスイッチが入る。皆があきれる中、そしてふむふむさんの犬が見つめる中、酒も会話もほとんどなしでひたすらかぶりつく。バーベキューといったら肉が定番と思っていたので、これは盲点だった。しかも余ったパーツみたいなものだから、200円ちょいの安さでもかなりの量があるのだ。しばらく病みつきになりそうだ。






翌朝は物凄い風の音で目が覚めた。分厚い雲と叩きつける雨を想像し、どんよりした気持ちで外に出てビックリ。風は確かに強いけど、空は綺麗に青一色に染められていた。朝食前に磯場へ散歩してみた。すごい大きな高波が磯を叩くとき、ドーン!という音と砕け散る波しぶきが花火のようにはじける。たった一日でこの海の表情の変化は何だろう。気まぐれにも程がある。





海はとても遊べる状況ではないので、それぞれ自由に春の野山や小川を散策してのんびり過すことにする。ここ最近は天気が良くても、中国からやってくる黄砂に霞んだ空しか見ていない。こんなにも透きとおった空気を通過して降り注ぐ太陽の光を、ポケ〜っと浴びるだけでもなんと気持ちがいいことか。
さて私はいつものスタンスで、網を片手に小川の生き物観察を開始する。さすが人家の少ない山里を流れる川だけあって、生き物がかなり濃くて楽しいでないの。岩の下や水草の陰を探りまくる。あ〜これだよこれ。長い冬をじっと辛抱した甲斐があった。何年続けても網に生き物が入った瞬間の喜びは変わらない。




帰る途中で川内峠に立ち寄る。思ったとおり、空も海も青々として絶景であった。ちょっと風があって寒かったけど、うまい空気を胸いっぱい吸い込んでいると、体まで風のように透明になった気がした。