時を越えた水辺の思い出


2007年3月17日


今回は最近発覚した、水辺にまつわるちょっと不思議な偶然の話し。
私の職場の人と二人で飲んでいた時、川でやんちゃに遊んでいた子供の頃の話しになった。彼も相当水辺の生き物が好きだったということは、その話し振りからすごくよく伝わってきた。20時位からそんな話題になり、延々3時間ずっと川の生き物について語り合った。まぁ1時間も経過したあたりから、二人とも酔っ払って、同じ話題が延々とループしていたのだが。

それから数ヶ月後のある日、何かの話題の中で彼がGoogleの地図で、実家の場所を教えてくれた。「家の前のこの川でよく魚採ってたんだよね」というその場所に、なんとなく覚えがある。「もしかしてこの辺りに釣具屋がある?」とか「高校がある?」とか幾つか質問してみた。すごいことに、それらの存在はことごとく一致してゆく。まるでジグソーパズルのピースが、次々に組み合わさってゆくように。
実はなんと彼の実家の前の川、しかも遊んでいたピンポイントな地点で、私も子供の頃魚採りに夢中になっていたのである! この近くに私の親戚が住んでいて、よく遊んでいた川なのだ。お互い職場で知り合って長いけど、そんな共通点があるとは全く知らなかったから驚きである!
この事実を知ったのが休みの前日だったので、早速翌日にその場所に久しぶりに行ってみることにした。




川の周辺は田畑が多く、比較的のどかな場所である。菜の花が咲きそろう何とも心地良い春の風景。それは今もあまり変わっておらず一安心した。車を停めてウェーダーを履き、川べりを歩いてゆく。すると葦の茂みが、突然ガサガサと揺れた。何だろう。じっと息をころしていると、やがて現れた真っ黒い生き物。ケモノかと思いきや、一羽のオオバンだった。こちらを警戒する風でもなく、せわしなく餌を探して水面を泳ぎまわっていた。




当時生き物を探していた地点に到着。約25年ぶりにザブザブとこの川に入る。住宅地を流れる川なのであまり透明度はよくないのだが、水に入れた足元から小魚の影がたくさん逃げる。それらが隠れこんだ辺りに網を入れると、タナゴが一度に十数匹入った。そうここは昔からアブラボテをやヤリタナゴなど、沢山の種類のタナゴが生息しているのだ。




さらに川の中を進んでゆくと、何か大きな魚が水しぶきをあげて逃げ出した。コイやフナなど大きい魚が好む場所には、何匹も魚が集まっている事が多い。魚が逃げた場所に網を入れて持ち上げると、網の中で何かが暴れる。予想通りに結構大きいフナが入った。




さらにテナガエビなどを追加しつつ、懐かしさに浸りながらの生き物探し。一見何の変哲もない普通の川なのだが、子供は遊びの中で安全で生き物が沢山いる場所を見つけるものだ。当時全く接点のない私と職場の彼が、この場所をそれぞれに遊び場にしていたという事実がそれを証明している。
飲みながら戯れに話した事が、思わぬ形で水辺の原点に導いた不思議な出来事であった。いろんな人に、いろんなことを語ってみるものだ。