大分 湖沼散策


2007年8月15日




連日記録的な猛暑が続く中、今回は湖沼好きな知人と、以前から計画していた湖沼巡りをしてきた。私は前日の夜から大分の湯布院の辺りまで行き、ペルセウス座流星群を眺めることにした。月の光のない真っ暗な山間部は、星が空一面に散りばめられていた。そして数分おきに北東方向から明るい流星が、長い光る尾を引いて森の向こうへ消えてゆく。
ふとまぶしさに目が覚める。確か9個位流星を数えた所でいつの間にか寝てしまったようだ。知人と待ち合わせの時間まで、たっぷり余裕があるので、ぶらっと散策してみることにした。




高台から見渡すと、湯布院の町が雲に覆われている。すごい!ぜひ写真に撮りたいと思ったが、この場所は木々が邪魔だ。どこか良い場所はないかと探すが、今一つ良い場所が見つからない。水分峠ドライブインの駐車場から、かろうじて写真を撮った。雲は先程よりずっと上がってきたので、時間的にこれが精一杯のようだ。とりあえずここで朝食を食べることにする。

ちなみに先ほどは慌てて見過ごしてしまった展望所を、後になって発見した。既に雲海は消滅してしまっていたので、次回はここからもっと綺麗な写真撮影に挑戦したいと思う。




庄内町を通過中、静かな山村の中にアーチ型鉄橋が目に入った。思わず車を停めて、写真を撮った。鉄橋まで距離があるので、どの程度の古さかはわからなかったが、こげ茶色が周囲の景色に溶け込んで、とても渋くて良い。




知人と合流して、まずは「山下湖」へ行く。本来ぐるっと一周を車で周れるのだが、ガケ崩れか何かで一部通行止めになっていた。通れる場所を移動しながら、写真撮影しやすい場所を探す。水位が少なめで赤茶けた水際が露出して、どうも今一つの風景だったが、一ヶ所なかなか良い場所を発見した。空の青さと深い森の緑色を吸収した水面の美しさに、しばし暑さを忘れてしまった。




山下湖の真横にある「小田の池」は、池の畔に近づく道がない。手入れされていないブッシュは、とてもかき分けて行けそうにない程生い茂っている。
山下湖畔のリゾートホテルのフロントにて、どこか道はないか聞いてみたが、道は封鎖されて今は多分行けないとのこと。最も池に近い場所を教えてもらい、そこから森の隙間を縫うように眺めた。湿原らしい場所がある。池の自然にとっては人を寄せ付けない環境の方が良いに違いない。




知人によると、この二つの湖沼のすぐ近くに「立石池」という小さい池があるらしい。地図を見ると確かに小さいのがある。カーナビにも池らしきものは表示されるが、道が出てこない。有名な先ほどの湖沼と違い、まったく道路沿いに看板などなく、果たしてどうやって行けばよいやら。
とりあえず付近を散策すると、怪しいわき道を見つけた。そこを走るとカーナビ上の池にどんどん接近してゆく。そしてとうとう道路上から目的の池の姿を眺めることができた。これまた周囲を深い森が取り囲み、外界から完全に隔絶された神秘的な池であった。宝物を見つけたような気分である。




さて、次は私がネットサーフィンしていて見つけた「彦太郎池」へと向かった。その池は畜産試験場に車を停めて行くということだが、畜産試験場の入口はとても部外者を歓迎するような雰囲気ではなかった。周囲をぐるっと走ってみたが、池らしきものは見つからない。もう一度畜産試験場入口に行き看板をよく見ると、ふれあい動物園に回って下さいと地図と共に書かれていた。地図の指示通り中に入ると、彦太郎池への道順が書かれた看板を見つけた。

彦太郎池へは徒歩約10分。高原の澄んだ空気がおいしい、自然林の木陰を歩いてゆく。そして目指す池に到着。久住の山が水面に映った、とても美しい姿の池だ。家族で来ている人達が何組かいたが、ここはお弁当を広げてピクニックを楽しむには最高の場所だと思った。




湖沼に一部つながるかな?ということで、私の希望で「白水ダム」を見に行くことにする。その途中、道をまたぐように巨大な6連アーチの石橋が現れる。これは「明正井路一号幹線一号橋」という、水を通すための橋である。。「明正」というのは、計画・工事が明治から大正にかけて行われたことに由来するらしい。
しかしとても残念ながら美しい全体像の写真は公開するのをやめた。というのも最近下を流れる緒方川が増水したために付近の地盤が崩れ、その修復工事の真っ最中のために橋の周囲に資材などが積まれているのだ。また今度あらためて見に来ようと思う。




わかりにくい道を通って、ようやく「白水ダム」へと到着した。白水の名の言われは、その姿をみれば一目瞭然。農業灌漑のためのダムだが、これは一つの芸術作品と言っても言い過ぎではないと思う。左側が弧を描く様な曲面になっているが、これは水流が強すぎる場合に圧力のかかる護岸を守るために、垂直に落ちてくる水とぶつけて、水流の力を弱めるために働くという。右側は形状が異なり、階段状の造りが水の流れをコントロールしている。気品を漂わしつつも、立派に建築理論に基づいて設計されているのだ。実に素晴らしい。




滑らかに落下する水は、しなやかなレースのカーテンを思わせる。写真中央に人が立っている場所は、落ちる水が起こす風がクーラーのようにとても涼しい。基本的に観光地ではないので、安全は自分で確保しながらマナーを守って見学が必要である。駐車場は地元の善意で用意されているので、見学の場合はそこに車を停めて見に行くようにしなければならない。ちなみにこの日は、バッテリー上がりか何かでJAFを呼んでいた、マナー違反でダムの直前まで来ていたベンツがいた。車のトラブル自体は不運だが、マナーを守る人達からは同情されないと思う。大人はそんなかっこ悪い行動はしないようにしましょう。