ぶんぶく探検隊とゆく 水辺の生き物観察


2007年8月17・18日




お盆休みも後半戦にさしかかった。今日は関東から生き物好きの同志である「ぶんぶく探検隊」のぶんぶく隊長とぽんぽこさんご夫婦と一緒に、水辺の生き物捜索を行う。生き物に並々ならぬ情熱を持つお二人を案内するにあたり、最強の助っ人としてH隊長に同行をお願いした。
(H隊長は当サイト内で”隊長”と通常は呼んでいるが、今回はぶんぶく隊長と呼び分けるために”H隊長”と呼称する)

赤ちゃんと一緒に来られると聞いていたので、駐車場からアプローチしやすく、そしてとても涼しい川にご案内することにした。地元の家族連れが訪れる小さなせせらぎ。実はここにはとても珍しい、幻の魚がすんでいるのだ。




降り注ぐ日差しは、川を覆う木々の緑のフィルターを通過して小さな木漏れ日となり、暑さをシャットアウトしてくれる。予想通り涼を求めた家族連れで賑わうせせらぎ。水しぶきを上げて遊ぶ子供達の姿をどの角度から撮影しても、夏休みの一コマとして実に絵になる。

ある子供の一人が手に持った水槽の中を見せてもらうと、見事な婚姻色に染まったオイカワのオスが入っていた。「すごいな〜。よくとったね」と言うと、照れつつも「ここでとったんだよ!」と得意げな表情でポイントを教えてくれた。
写真を撮らせてもらおうと、水中ハウジングを装着したカメラを構えるが、液晶画面の表示がおかしい。なんかカラカラ音がするし。何の音かな?ってギャーッ!! レンズが外れてる。岩の上に置くときに、優しさが足りなかったようだ。あぁショック。予備のデジカメがあるにはあるが、水中で幻の魚を撮影するのはあきらめざるをえなかった。




幻の魚とは小型のシマドジョウの一種で、日本固有の「イシドジョウ」である。中国・四国地方や九州北部の限られた場所に生息する。数年前にこの川で遊んだ際に、偶然見つけたのだった。
関東では見ることができないので、何としてもぶんぶく隊長に披露したいと追うが、岩の隙間をちょこまかと逃げるので、捕獲は結構難しい。ようやく捕ったものの、うっかり逃がしてしまう失態をおかす。結局ぶんぶく隊長が自ら採集に成功したので一安心。




いつものようにてきぱきと自慢の観察道具に生き物を入れるH隊長。一人の子供が「何してるの?」と興味深く近寄ってきた。「こうしたらもっと良く見れるよ」と虫眼鏡を観察ケースに重ねてあげる。すると一人また一人、さらに家族でぞろろと。気付くとH隊長の周りに人だかりができていた。子供も大人も目を輝かせて、観察ケースを覗きこむ。ついでに生き物の説明をしたりして、即席の自然観察会となった。




お昼ご飯は近くの川魚屋で、鯉のあらいなど魚料理をいただく。窓の下の川を眺めながらの食事の最中も、「ブラックバスが何かおいかけてるぞ!」だの「亀が浮いてきた!」だの生き物観察で盛り上がる。こういう客は珍しいかと思う。
そんな感じで、テレテレと食事をしていたら、店の女将さんが来て、「先程は子供達が遊んでいただいてようで、ありがとうございました」とお礼を言われた。さっき綺麗なオイカワを捕まえた子供がH隊長と生き物探しをしていたが、実はこの店の子だった。

食事の後、場所を変えて別の涼しげな川へ。ぶんぶく隊長は生き物サーチセンサーをフル稼働してカメラに収めてゆく。写真は少し離れた岩の上にいるヤンマを撮影しているぶんぶく隊長。「ちょと遠いね」と言っていたが、しばらく雑談していたら、めちゃくちゃ近くの岩にとまった。生き物を引き寄せる特殊な能力を持っているのかも!?




日が少しずつ山の端に傾いてきた頃、今回の最終散策地点の曽根干潟へやって来た。ぶんぶく隊長・ぽんぽこさんは、かつてこの干潟でカブトガニを探したことがあるが、その時はついに出会うことができなかったという。果たして悲願達成なるか。

ぽんぽこさんとH隊長を残し、ぶんぶく隊長と干潟の端にそって歩く。日陰など全くないが、緩んだ日差しに加え、潮風がとても涼しかった。ふと気付くと荷物を残してぶんぶく隊長の姿が消えていた。どうやら岸壁から川に下りたらしい。やがて戻ってきて「カブトガニ発見したかと思ったらアカエイでした」とのこと。教えてもらった場所に行ってみると、水が引いた川に取り残されたでかいアカエイがじたばたしていた。水面に現れた背中の部分だけを遠くからみると、なるほどカブトガニにそっくりだ。




磯シューズをはいている私は、すごくぬかるむ干潟に入れるので、小さなガブトガニの子供を見つけることができた。長靴で干潟を歩けないぶんぶく隊長は、羨ましい&悔しそう。どうしても自力で、しかも成体を見つけたいとのことだ。

そしてさらに捜索が続く。干潟は真っ赤な夕日に包まれていた。開始から既に1時間以上経過しているが、脱皮殻しか見つからない。「ここから50m歩いて見つからなければ諦めます」とぶんぶく隊長。私もそろそろ切り上げ時だと思った。ぶんぶく隊長は一人で歩き続けるが、私は終了モードに入ったので、足を水溜りで洗っていた。
すると遠くから「見つけましたよ〜!!!」という絶叫が響いた。洗ったことを忘れて隊長の元へ行くと、立派なカブトガニの夫婦がいた。ぶんぶく隊長の想いが、ついに通じた瞬間であった。




甲羅にびっしりと付着したフジツボの状態から、結構高齢な夫婦かと思われる。これまで幾つの卵を産んできたのだろうか。
ぶんぶく隊長と二人で、いろいろな角度から写真を撮りまくる。そうこうしているうちに、夕日は山の向こうに落ちてゆく。どっぷりと生き物観察をメインに遊んだのは久しぶりだった。地元福岡の自然を再発見できた、とても充実した一日だった。ぶんぶく隊長・ぽんぽこさん、どうもありがとうございました。お子さんが大きくなったら、ぜひ一緒に探検しましょう!!

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