ゆるりと山口キャンプ


2008年5月3日〜5日




ゴールデンウィーク後半に突入。いろいろ案はあったが、最終的に友達から情報を入手した山口方面の川を中心に遊びのプランをたてた。
まず5月3日は単独で丸一日遊んでビバーク。翌日はふむふむさん夫婦 & ふむふむさんの職場の上司である”しつちょー”と合流して、川でキャンプということに。
さて初日に一人で何するか。真っ先に頭に浮かんだのは、山口の「見島」という場所。ここに一度見てみたい物があるのだ。連休ゆえ乗船予約を事前にしておこうと船会社に電話をする。すると朝一の便は満員だという。一人だけなんでそこをなんとか・・・ダメでした。
そこで次の便と帰りの便を確認すると、それは余裕があるとのこと。ただしこれだと現地に3時間程度しか滞在できない。片道1,890円も払ってばたばた慌しく島内を駆け巡るのは、ちょっとつらいなー。でも前から行きたいと思いながら、なかなか行くきっかけがなかった島。今回の勢いを逃したら、またずっと頭の片隅に放置されるのでは。えーいもう行ってしまえ!
道路が混雑することを考え、前日の夜に出発。フェリーが出る萩港には早朝着いてしまった。出航時間まで途方もなく時間が有り余っているので、朝市をのぞいたり、萩の町を散策することにした。良い天気の下でテクテクひたすら歩く。風がほとんどないので、暑くてたまらない。島で散策する体力が残っているのだろうか。




超穏やかな外海を行くミニ船旅は快適そのもの。片道70分間はずっと爆睡していた。
見島に到着して、早速目的の場所へ向かう。すごく大雑把な地図しかないが、たぶんなんとかなるだろう。集落を抜け山の方に向かって続く道を上ってゆく。なかなか目的の場所が見つからない。そのうち見晴らしが良い場所に出た。うーむ。この道は違う気がする。地図を信用せず地元の人に聞けばよかった。そんな時に山の方から車のエンジン音がした。急いで道に戻るも、あと少しのところで車は行ってしまった。しかしすごいラッキーなことに、作業か何かのために車はすぐ近くで停車した。
運転手さんに駆け寄り、場所を聞いたらやっぱり全然違う道だった。これ以上時間のロスをせずにすんでとにかく良かった。聞いた道順を行くとあっさり着いた。




その場所はどこにでもありそうな普通の溜め池。双眼鏡で探すと目指す生き物もあっさり見つかった。倒木の上に折り重なるように甲羅干しをしているクサガメ。これまたどこにでもいそうなカメなのだが、こいつに会うためにやってきたのだ。目標コンプリート!
見島は1万〜200万年前の日本海陥没によって、本州から切り離されたのである。池にすむクサガメやイシガメは、本州から45kmも遠い小さな離れ島に残されて代々生き続けてきたのだ。こうした生き物はこの見島には何種類かいるらしい。
田植えが終わったばかりの田んぼを散策してみたら、池だけでなく結構たくさんのカメの姿を見つけることができた。
脈々と受け継がれる生命の奇跡は、確かにこの小さな島に存在した。




時間があるのでもう一つ行ってみたい場所へ足を向けた。それは「ジーコンボ古墳群」。海岸一帯に約200基もあるという。作られた時代は7世紀後半から10世紀初頭らしい。ジーコンボの名前の由来は、台湾語で地公墓(ジコウボ)という共同墓地の意味か、じいさんことをジーコーという名残りではないかと言われているそうだ。




目的を達成した満足な気分で乗る帰りの船内では、またしても大爆睡であった。港に到着後、食材を買い込んで行きがけに見つけていた川のそばにて今日は過ごすことにする。日も沈み、山のシルエットは徐々に夜の闇に溶けていった。ゆっくりと長い夜をくつろぐつもりだったのだが、今日は酒のまわりがすごく早い。あれだけ船内で寝まくったのに重たい瞼に勝てず、いつの間にやら夢の中。




今日は午後からふむふむさん&しつちょーと合流する予定なので、目的の場所へと向かう。ゆっくり行っても1時間で着くだろう。それでは早く着きすぎるので、何かあれば寄り道でもしようかと思っていた。
すると早速国道沿いに[めがね橋]と書かれた看板が目に入った。これは寄り道せねばなるまい。

谷からの風が心地よい。橋は地元の人にとても大事にされているようで、とても手入れが行届いた小さな公園が橋を眺めるのに最適な場所に造られていた。
看板の解説によると「明治23に造られた土橋を大正3年に現在の石橋に改築。石橋としての「めがね橋」は、九州には多いが山口県内では数ヶ所しかなく時代としては新しいが珍しい橋である」と書かれている。そう言えば山口で石橋を見かけたことはない気がする。偶然にも珍しい橋を見つけることができて朝から良い気分だ。





萩市から長門市に入った。合流地点まで間もなくという所で、「千畳敷」という場所の近くを通りかかった。そこでまた寄り道することに。
高台の駐車場に車を停めると、目の前に広がっていたのはだだっ広い草原。寝転がりたいが、そうすると確実に爆睡してしまうだろう。昨日も十分すぎるほど睡眠はとっているが、気を抜くとすぐ眠くなる。春の陽気のせいだろうか。展望台から眺めた日本海は、今日もベタ凪状態だった。





実は明確な待ち合わせ場所を決めていなかった。付近にいたらそのうち携帯電話が鳴るだろうと思い、川原でコーヒー飲んだりギターを弾いたりして待つことにした。風が少しあって肌寒いかと思いきや、ぽかぽか日差しの暖かさが勝りやっぱり爆睡。河原の石を踏みしめる音が聞こえて振り返ると、しつちょーが登場。さらにしばらくするとふむふむさんもキャンピングカーで現れた。結局鳴るだろうと思っていた携帯電話はどうやら電波状態が悪く使えなかったらしい。まぁなんとかなるもんだ。
さてこれから友人のたくさんお薦めの場所へと向かうことにする。




その場所は森の中に小さな清流が流れる静かでとても素敵な場所。野鳥の種類もすごく多い。ここはいいぞ〜!

さて時刻はまだ午後1時ごろ。もうここから移動することもないので、いきなりビールで乾杯。ミッチーがきゅうりを買ってきてくれた。別にキャラクターと関係はないのだが、私はきゅうり(特に生)が大好きなのである。鹿児島に帰省した知人からいただいた黒豚ミソを持ってきていたので、きゅうりにたっぷりぬさくりつけてシャリシャリいただき、ビールもゴキュゴキュ。もう今日は全て終了したかのような満足感に浸る。

釣りをしたり、絵を描いたり、写真撮ったり各自思い思いに時を過ごしているうちにいつしか夕方。昼の延長でだらだらと夜の宴会になった。時を気にせず飲めるのがキャンプ宴会の醍醐味。まったりと23時頃まで至福の一時に満たされていたが、急にパラパラと雨粒が落ちてきた。それも徐々に本降りになってきた。慌てて各自車やらテントへ避難。結局そのまま翌朝まで雨は降り続いた。




翌朝は曇ってはいたが、雨は落ち着いた様子。しっとりとした森の香りは、自然のアロマ。ゆったりとした気分で朝食を食べる。そんな朝のくつろぎの一時は長くは続かなかった。またまた雨が急に降り出した! なのでまたまた各自避難。
大粒の雨がテントの屋根を叩く。1時間ほど経過した頃に雨音もおさまってきた。その時「キューーン」という甲高い鳴き声がすぐ近くでした。鹿だ。距離はたぶん10メートルも離れていないだろう。そっとテントから顔を出し、様子をうかがうが、谷に反射してエコーがかかった鳴き声は徐々に遠ざかっていった。気づくと雨は完全にやんでいた。

今のうちにと荷物を急いで片付ける。準備が整ったところで、天気も悪いからとりあえず近場の温泉にでも行くことにした。
連休だし雨だしということで温泉は結構な賑わいであったが、いい湯加減の湯船に足を延ばしてたらまたまた眠くなった。どんだけ眠いのか?
全般的にゆる〜い感じで過ぎていった3日間。それでいて思いつきで行動した割には、いろいろ収穫があって楽しい旅であった。