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糸島はまぼう & 春の小川観察
     日時   : 2002年4月21日
     天候   : 曇り





 随分久しぶりにこのコーナーを書いてます。えーっと・・4ヶ月半ぶりじゃん。すっかりWEB更新不精の今日このごろ。 このままじゃいかんので、4月21日に行われたABIC”糸島はまぼう学習会&春の小川生き物探索”の模様をレポートしましょう。

 さて、当日は霧雨の降るあいにくな天気。午後から晴れると予報では言っているが大丈夫なのだろうか。前日から夜半まで雨が降ってたが増水してるかもしれん。ちょっと早めに行ってみるか。





単なる下見で汗だくに
 現地に到着しまして水路を覗くと先週に比べて若干水が増えて濁っているものの、魚影は確認できるし問題なさそう。 その時私の姿に驚いた何かが水にしぶきを上げて飛び込んだ。水中に微かに見えた姿はウシガエルに違いない。それほど珍しくもないし普段見向きもしないヤツだが、静かな朝の水辺に突如水音をたてて現れ、アグレッシブに水を掻き分けて泳ぐ姿に妙に興奮! 反射的に網を突っ込み、狭い水路での追跡作戦開始!
濁った水と泥に姿を見失う。こちらも動きを止めて、水が清んできたら追いかけ再開。約20分の格闘のすえようやく捕獲に成功。まったく朝っぱらから汗だくになって何やってるんだろうね。ワシは。
 こいつは後で皆に見せてあげよう。と、ビニールのバケツに入れたのはいいが、「グェー! ギャー!」と叫びながら暴れまくるのにはさすがに参った。かくして小川の主は捕獲後3分で開放されたのであった。
 ふと時計を見ると や、やばいぞ! もうすぐ集合時間じゃないか。大慌てで現地を後にする。



はまぼう学習会
 集合場所へは時間ぎりぎりに到着。 参加者全員が集まった所で糸島の泉川河畔に移動し、「泉川はまぼうの会」の小林会長らに、はまぼうについていろいろ教えていただきました。

 福岡県の前原・糸島地方は中国の歴史書「魏志倭人伝」に登場する「伊都国」があったとされているそうです。 古い歴史や文化が豊かな自然との共生の中で脈々と受け継がれてきた神秘的な所。その中心を流れる泉川沿いには、美しい黄色の花を咲かせるハマボウの群生地があります。




 この辺りは干拓地で元禄の頃以降に自生なのか人の手によるものなのか不明だが、はまぼうが生え出したそうです。はまぼうは根がまっすぐに生え、木も高くならず、塩分に耐える力が強いという特徴があります。土手の地盤を固め、横に広がる幹と枝が風や波の当たる力を弱めることが出来るので、自然を生かしつつ堅牢な土手を作ろうとした先人達の知恵があったのではないだろうかという説があります。
 土手には補強の為に石垣も組まれていますが、生えているはまぼうの根元を見ると、石垣が幹をよけるように設置されているように見えます。つまり石垣を組むよりも前にはまぼうが生えていたと考えらるのです。

 泉川をはさんではまぼうは両岸に生えていますが、下水処理場側よりも対岸の方がたくさん群生しています。開花時期にいっせいに咲く黄色の花を眺めるのは、下水処理場側からの方が景色としては素晴らしいそうです。後ろにはこの地域を古くから見守ってきた可也山があり、一日花であるはまぼうは懸命に太陽の方向を向くので、7月初めから20日間の短い期間はとても絵になる美しい光景が広がるとのことです。ぜひその時にはここを訪れたいですね。



小川(田んぼの水路)の生き物観察
 昼食を挟んで朝下見をした場所へ移動する。観察場所は車を停める所から少し遠いのだが、うららかな春の陽気のもとをのんびり歩いて行くのは気持ちいい・・・はずだった。前の週に来た時はそうだったのだ。雨が今にも降りそうなどんよりとした空の下、虫も鳥も姿をひそめて、雨露に湿った雑草の茂った畦道を歩くのは皆つらかったかなぁ。いや、いろんな自然の姿を見ることに意味があるのだ。と、いつものように自分に都合のいいように考えるであった。

 この場所は福岡市内であるにもかかわらず、珍しく田んぼに水を導く水路に三面コンクリート側溝が少ないのです。 土を掘下げて作られた水路は当然水草も多く繁殖し、メダカやザリガニなどの生き物がたくさんいます。
 ただしこの時期はまだこうした掘下げ水路には水が少ないので、観察はすぐ脇の用水路で行いました。(ちなみに掘下げ水路に水が入る時期には、ナマズが産卵に入ってきます。)
ここは小さな用水路ですがマブナ、メダカ、タナゴ、モツゴなどの小さな魚達がたくさんいて、あっという間に網にホイホイ入りました。
 しかしよく観察するとメダカと思われた魚はほとんどカダヤシでした。以前はメダカが多くいた場所なのにカダヤシに駆逐されてしまたのだろうか? いい機会だから今後この場所の観察をして様子を見ることにします。
タイリクバラタナゴとカダヤシ。以前より外来種が増えたような気がします。ちょっと気になる。



身近な自然再確認
 いつもの観察会に比べたら採集した生き物の数は少なかったのですが、ここは都心部から比較的近い場所にしては自然が残っている良い環境です。しかし、近くに大学が移転してくるし、休耕田もだんだん増えてきている気がするので今後が少し心配です。(大学建設地には絶滅危惧種のカスミサンショウウオが生息しています) 数十年後にここを訪れた時「昔はこの場所には生き物がたくさんいたんだけどなぁ」なんてつぶやくような事にはならないで欲しいもんです。

 初夏になるとこの辺の田んぼにはカブトエビやカイエビがたくさん現れます。水路には水が増し、クサガメを見つけた事もありました。皆さんも身近すぎて気付かない周辺の自然の姿をちょこっとだけでも見てみませんか? 




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